小学校受験の面接のコツは?よくある質問やマナー

小学校受験の試験にはペーパーテストや行動観察、面接といったものがあります。
学校によって試験内容は異なりますが、ほとんどの試験に面接が含まれています。
面接は子どもとの面接のみならず、保護者のみの面接、親子のみの面接など、形式はさまざまです。

そこでこの記事では、子どもの小学校受験を検討されている親御様に向けて、面接の基礎知識や服装・マナー、よくある質問などを解説します。

小学校受験ではなぜ面接が行われるのか

小学校受験で面接が行われるのは、学校側が子どもや保護者の人柄を知りたいためです。
学校側としては、その学校の教育方針にあった子どもに入学してもらいたいと考えています。

面接では、子どもが他者とどう関わっているか、日常生活をどう過ごしているかなどを聞かれます。
また、保護者はどのように子どもにしつけをしているか、志望理由が学校の教育方針と合致しているかを見ます。

小学校受験における面接の重要性

小学校受験の試験にはさまざまな項目がありますが、中でも面接は重要な評価ポイントです。
そもそも、中学校受験から大学受験では主に学力を重点的に問われますが、幼稚園児に対して学力を計ることは難しいでしょう。

小学校受験で学校側が最も知りたいのは子どもや保護者の人柄です。
そのため、面接は学校側が求める人材を獲得するうえで、最も有効な手段となるのです。

小学校受験の面接の形式

小学校の面接の形式はさまざまあり、学校によって異なります。
子どものみや両親のみで行われる形式もあれば、親子でする形式もあります。
また、中には集団で行う形式を採用している学校もあります。

面接の形式によって質問内容や注意点が異なるので、以下にそれぞれの形式を詳細に解説します。

形式①子どものみの面接

1つ目の面接の形式は子どものみで行う形式です。

子どものみで面接を行う場合、親が同伴する面接と異なり、子どものありのままの姿を見ることが目的とされています。
試験当日の試験の中で、面接官より氏名や生年月日、住所・電話番号といった基本情報を中心に質問されます。

形式②両親のみの面接

2つ目の面接の形式は両親のみで行う形式です。

面接は試験日より前に行われ、面接官より志望理由や子どものしつけ・教育方針などを中心に2~3問程度聞かれます。
また、最近では一貫教育や世界情勢についても聞かれることが多くなっています。
基本的に、父母の子どもに対する教育の価値観が問われており、的外れな回答をしないことが重要です。

形式③親子での面接

3つ目の面接の形式は親子で行います。

親子での面接は学校によって試験日がさまざまで、試験日より前に行われるケースもあれば、試験日より後に行われるケースもあります。
そのため、複数の学校を受験する場合、他の学校への願書提出日と試験日がかぶってしまうような事態も起こりうるので注意しましょう。

試験の内容は子どものみ・両親のみの面接で聞かれるような質問と大差はありませんが、親子での面接の場合、子どもが上手く回答できないときの親の対処の仕方が見られることがあります。

形式④集団の面接

4つ目の面接の形式は複数の親子で行われる集団の面接です。
主に国立の小学校で採用されている面接の形式で、10分前後で行われます。

集団の面接では、周囲に飲まれずに自分の意見が言えることがカギとなります。
自信をもって素直な意見を述べることを心がけましょう。
また、特定の親子を指さない質問に対しては、周囲より積極的に回答することで評価を得られるでしょう。

小学校受験の面接における入退室の流れとマナー

小学校受験で面接時のマナーは面接官にチェックされる大きなポイントの一つです。
子どものみならず、保護者も同様に正しい礼儀作法が求められます。
以下に、入室から退室までの一連の流れとその際に注意するポイントを解説します。

マナー①入室~着席時の振る舞い

はじめに、入室時の振る舞い方法を解説します。
以下は入室の手順です。

  1. ノックを2~3回する。
  2. 面接官より「どうぞ」と案内される。
  3. 大きくはっきりと「失礼いたします」と言う。
  4. 父親、子ども、母親の順で入室し、母親がドアをそっと閉める。
  5. 「よろしくお願いいたします」と言い、3人同時にお辞儀をする。
  6. 面接官より着席の指示を受ける。

マナー②面接中の座り方や回答の際の言葉遣い

男性や男の子の場合は背筋を伸ばし、両足を拳2つ分ほど開けて座りましょう。
その際、手は軽く握って膝の上に置きます。

女性や女の子の場合は背筋を伸ばし、足を閉じて座りましょう。
その際、両手を太ももの上で重ね、指を伸ばします。
なお、重ねる手は右手が下になるようにします。

マナー③退室する際の振る舞い

以下は退室時の手順です。

  1. 質疑応答終了後、「ありがとうございました」とお礼をする。
  2. 父親は、「お忙しい中お時間をいただきまして誠にありがとうございます」と結びの一句をつける。
  3. 3人で出口に向かい、「失礼いたします」で礼を述べる。
  4. 父親、子ども、母親の順で退出し、母親がドアを閉める。

入室時から退室時まで一貫して、子どもは元気に挨拶すること、面接官の目を見て挨拶すること、そしてお辞儀の確度は30度にすることが注意点となります。
また、面接官の指示を受ける前に行動しないように注意を払いましょう。

小学校受験の面接時の服装

小学校受験の面接で、身だしなみは面接官の評価を左右するものです。
身だしなみ次第で面接官へ与える印象は大きく変わるでしょう。
以下に、面接時にはどのような服装を着用するのか、どのようなことに注意すべきかを子どもの場合、母親・父親の場合で、それぞれ解説します。

子どもの服装

男の子の場合、スーツとシャツを着用するのが定番の服装で、ネクタイは不要です。
もしくは、白のポロシャツとネイビーのVネックベストにネイビー/グレーの短パンを着用するのも良いでしょう。

女の子の場合は、ブラウスにジャンパースカートを着用するのが定番の服装となります。
上記に加えてカーディガンやボレロを合わせるとより好印象を与えます。
なお、丈の短いスカートは避け、膝が隠れるくらいの丈のものを選びましょう。

また、子どもにとって着やすい服装にすることも重要です。
着用していて動きにくい衣服だと、子どもが面接時に落ち着かなくなる可能性があります。
そのため、着やすい服装を選んだうえで、本番前に何度か着用して慣れておくとよいでしょう。

母親の服装

母親はシックなスーツ、もしくはフォーマルなワンピースを着用することが定番です。
スーツの場合、色は黒もしくは濃い目のネイビーを選び、スカートの丈は座った時に膝が隠れるくらいが理想です。
全体としてやわらかいイメージを演出することが好ましいため、スーツであれば丸みを帯びた形状がよく、サイズ感はタイト過ぎないものにしましょう。

注意点として、ブランド名が主張された派手なバッグや靴を身に着けるのは避けましょう。
面接官に悪い印象を与えてしまうリスクがあります。
また、メイクに関しても派手にならないよう注意が必要です。

さらに、ハンカチやティッシュ、メモなども準備しておきましょう。
こうしたものはとっさに必要となる場面があり、準備を忘れて印象を悪くしてしまうことも十分に考えられるので注意しましょう。

父親の服装

父親は黒・濃い目のネイビーのスーツに白シャツに無地ネクタイが無難な服装です。
ビジネスシーンで着られるような淡いネイビーのスーツや青・ピンクシャツ、柄の入ったネクタイは、小学校受験の面接の場ではふさわしくありません。

また、注意が行き届きにくいのが靴下です。
靴下は座ったときに見えるものなので、しっかりとしたものを着用する必要があります。
そのため、丈が長めの靴下を着用するようにしましょう。
よれよれの靴下を着用することも厳禁です。

なお、母親同様にハンカチやティッシュはしっかりと携帯しておきましょう。

小学校受験で適切な保護者の服装とは

小学校受験の面接では保護者の服装も選考内容に入っています。

そのため、保護者の方は服装選びには注意を払うことが重要です。
受験の際のより具体的な保護者の服装を知りたい方は、下記記事を参考にしてみてください。
小学校受験の親が面接や説明会で着ていく服装選びの選び方

小学校受験の面接でよくある質問と回答例

小学校受験の面接ではある程度決まった質問をされることが多いです。
以下に、面接でよく聞かれる質問とその回答例を2つ紹介します。

質問例①「住所と電話番号を教えてください」

よくある質問の1つ目は「住所と電話番号を教えてください」です。
ほぼすべての学校の面接で聞かれる質問と言えるでしょう。
この質問に対して、子どもは素直に住所と電話番号を答えれば問題ありません。

この質問を通して、面接官は保護者が子どもへの配慮ができているかを見ます。
小学校受験のある多くの学校は、自宅から遠方となる場合が多く、電車通勤が伴うことがあります。
そのため、小学校の内から電車通勤をする子どもには危機管理能力が重要になるので、保護者が子どもの身の安全に配慮できているかを問われます。

質問例②「お母さんにしかられるときはどんなときですか?」

よくある質問の2つ目は「お母さんにしかられるときはどんなときですか?」です。
回答例としては、「お約束を守れなかったときです。食べ物を噛むときは音を立てないと約束しています。」などがあります。
結論から述べ、その後に説明するという順序で回答するとよいでしょう。

この質問を通して、面接官は保護者が子どもにどのような教育をしているのかを見ます。
そのため、回答では日頃から子どもの生活習慣を正していることがアピールできるとよいでしょう。

小学校受験の面接での注意点

小学校受験の面接では、子どもも保護者もさまざまなことに気を付けなければいけません。
注意点は、丁寧な言葉を使うこと、子どもが話しているときに口出ししないこと、そして端的に話すことの3つです。
以下に、それぞれの注意点について詳しく解説します。

注意点①丁寧な言葉遣いをすること

1つ目の面接での注意点は丁寧な言葉遣いをすることです。
面接をするのが幼稚園児とはいっても、「です」・「ます」をつけて丁寧な言葉遣いをすることは難しくありません。
面接で丁寧な言葉遣いができていないと、親がしつけをできていないと思われることになってしまいかねないので注意しましょう。
正しい敬語を使うように要求している訳ではないので、練習すれば改善できます。

注意点②子どもが話しているときに口出ししないこと

2つ目の面接での注意点は、子どもが話しているときに口出しをしないことです。

面接官の質問に対して子どもが回答しているとき、面接官は子どもの素直な意見を聞こうとしています。
子どもの答える意見に対して保護者が口出しをしてしまうと、子どもの意見に素直さがなくなってしまい、結果的に面接官からの評価を押し下げてしまいます。
もちろん質問への対策をしておくのは重要なのですが、本番では子どもが素直に回答するところをじっと見守ることがよいでしょう。

注意点③端的に話すこと

面接時の3つ目の注意点は端的に話すことです。
子どもも保護者も共通して言えることですが、面接官は質問に対して回りくどい回答をされることを嫌います。
そのため、面接官が質問したことに対しては結論から述べることを意識しましょう。
そして、あらかじめ準備していきた回答を暗記して答えるというよりは、面接官と対話する感覚で望む方が上手くいきます。

小学校受験の面接で成功する秘訣は普段からの教育

いかがでしょうか。
小学校受験の面接にはさまざまな形式があり、子どもだけではなく保護者も参加する面接の場合もあり、親子一体となって挑むことになります。

面接では、いかに質問に対して的確に回答できているかだけではなく、服装やマナー、言葉遣いまで細かなところを隅々までチェックされます。
そのため、小学校受験の面接は小手先のテクニックで評価されるようなものではなく、保護者が日頃からの教育をいかにできているかが重要になってきます。
面接でよい評価を受けるためには、日ごろからの基本的な教育と面接の対策を合わせて行いましょう。

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