小学校受験の具体的な内容と受験するメリット・デメリット

子どもの将来を真剣に考えるママさんたちの中で時々話題になることがある小学校受験。
「子どもに挑戦させてみたいけど、実際どんな内容なのかわからない」
このようなことをお考えの方も多いのではないのでしょうか。

そこでこの記事では、小学校受験の試験内容、そして小学校受験をするメリットとデメリットについて詳しく紹介します。
小学校受験を子どもにさせるかお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

小学校受験とは?

小学校受験とは、国立や私立の小学校に入学させるために面接や試験を受けることを指します。
中学校や高校、大学の受験方法とは異なり、学力だけで合否が決まらないのが特徴で、各小学校が独自に選考の内容や合格基準を設けています。

子どもの行動や判断能力など、学力というよりも子どもの素質を見るという側面が大きいです。
そのほかにも、学校が掲げている教育理念・方針が、親の考えと共通する部分があるのか、という点も合否基準に入っている小学校が多いです。

小学校受験の試験内容

小学校受験の試験内容は大きく分けて「行動観察」「ペーパーテスト」「面接」の3つです。
それぞれの内容について説明します。

行動観察

小学校受験の試験内容のひとつに行動観察というものがあります。
これは、初対面同士の受験者の子どもを集め、その中で行うゲームやグループでの遊んでいる様子を観察するというものです。
積み木やパズル、ごっこ遊びが良く行われています。

これらの遊びを通して注目されているのは、子どもたちの「社会性」です。
小学校に入学したあと、集団生活をしていくうえで必要になる協調性やコミュニケーション能力、リーダーシップなどが身についているかをチェックされています。

「友達と遊べない子は学習面においても伸びにくいのではないか」という考えから、名門校の中には後ほど紹介するペーパーテストよりも、行動観察の内容を重視するところもあります。

ペーパーテスト

ペーパーテストの内容は学校によってばらばらですが、総じてみられている能力は「思考力」です。
基本的に出題される内容は以下の通りです。

小学校受験のペーパーテストで出題される問題内容

  • 記憶問題:短い話と問題の音声が流され、配られている解答用紙に答えるという内容の問題
  • 知識・常識問題:日本の季節や行事など「日本人としての常識・マナー」や生き物の知識などの問題
  • 推理問題:複数の絵などから想像して答えを導き出す問題
  • 言語の問題:しりとりを中心とした言葉の問題
  • 図形問題:ある図形を逆にすることや、回転させることによって考えさせる問題

面接

面接の形式は受ける小学校によって変わりますが、ほとんどの小学校では試験内容として面接があります。

子どもへの質問内容には「好きな食べ物は何か」「お母さんに叱られるときはどんなときか」など、日常に関する簡単なものが多いです。

親に対する質問内容には「この小学校への志望動機は何か」「学校の教育方針は理解しているのか」「子育てで常に意識していることは何か」などがあります。
小学校としても入学後にトラブルになることは未然に防ぎたいので、子どもの家庭と小学校の教育理念・方針の内容と一致しているかをしっかり見定めています。

小学校受験をするメリット

ここでは小学校受験をするメリットを3点紹介します。

メリット①レベルの高い教育を受けられる

小学校受験のメリットの1つ目は、レベルの高い教育を受けられる点です。
私立や国立の小学校は、公立校に比べて体育館の設備や、学習用のタブレットなどの教育に関する設備が整っています。

また、学習内容も公立校よりも1年~2年先取りするカリキュラムになっていることが多く、科目ごとに教員が配属されているため専門性が高い内容の教育が受けられます。

内部進学がある付属校であれば、そのままレベルの高い中学校や高校、大学まで入学できる可能性があることもメリットのひとつです。

メリット②強い友人関係を築きやすい

小学校受験のメリットの2つ目は、レベルの高い人間関係を築くことができる点です。

小学校受験を経て入学してくる子どもたちの家庭は、教育方針や生活水準などが似通っている可能性が高いです。
そのため子ども同士でお互いに親しみやすく、そのうえ小学生のうちから同じ場所で長い年月を共に過ごせるので、生涯にわたって結びつきの強い友人関係を築ける可能性が高いです。

また、公立校に比べ私立校は教員異動が少ないので、卒業後も生徒と子どもとの関係が続きやすい傾向があります。

メリット③子供の才能を伸ばしやすい

小学校受験のメリットの3つ目は、子どもの才能を伸ばしやすいという点です。

公立校の学生は、高校受験、大学受験に臨む際にそれまで続けてきたスポーツや、課外活動の時間が無くなる可能性が高いです。
しかし、付属校がある小学校に入学できれば受験勉強に割く時間を減らせます。

それまで続けてきた活動に時間を使うことや、学校生活を通してより高いランクの学校への入学を目指すこともできるなど、より多くの選択肢があるので、その分才能を伸ばす可能性も高まります。

小学校受験をするデメリット

続いて小学校受験をする上でのデメリットについて説明します。

デメリット①経済的負担が大きい

小学校受験をするとなると、幼児教室のレッスン費や実際の受験料、入学後の学費などさまざまな面で費用がかかります。

一般的に、私立小学校に受験する際にかかるといわれている費用は、幼稚園年長から始めても1年間で230万円が相場です。
この額を小学校受験対策のために問題なく出せるためには、世帯収入が1,000万円~1,200万円ほど必要と言われています。
2019年の世帯収入の平均である552万円を考慮すると、ほとんどの家庭にとっては、小学校受験は大きな経済的支出であると言えます。

デメリット②地元での友人関係を作りづらい

私立の小学校に入学すると、地元の友人関係が希薄になる可能性があります。
公立校であれば、学区によって入学する小学校が決まるので、近所の子どもや地元が同じ子どもとの友人関係が築きやすいです。
しかし、ほとんどの私立小学校では学区による制限がないので、近所や地元の子達との関係が作りにくくなってしまいます。

必ずしも地元の友達を作ることが良いとは限りませんが、このようなこともデメリットの1つとして考えられます。

デメリット③環境の変化が少なくなる

私立小学校では、周囲の友人や教員が変わることがほとんどないので、環境に変化がありません。
そうなってしまうと、就職をするときなどの、環境が大きく変化する場合に対応できない可能性があります。

私立小学校には、公立校では体験できない魅力や内容もたくさんあるので一長一短ではありますが、公立校と比べたときに環境の変化という面に関してはデメリットであるといえるでしょう。

小学校受験における国立と私立の内容の違い

最後に国立と私立の小学校受験の内容は何が違うのかについて説明します。
両者の違いを表にまとめたので、その内容を見ていきましょう。

国立 私立
受験費用 3,000円程度 15,000円~20,000円程度
学費 年間約30万円 年間約150万円
受験資格 受験者の居住地域によって制限あり 特に制限なし
教育カリキュラム 文部科学省の教育カリキュラムをもとに進める 独自の教育方針・カリキュラムに沿って進める

上記以外にも、国立小学校には2次選考後に抽選もあるなど、合格するには実力だけではなく運も必要であるという特徴があります。

小学校受験にかかる具体的な費用は?

私立小学校は高度な教育が受けられる反面、受験費や学費は大きくかかってしまいます。
もし、小学校受験を子どもにさせたい場合は、費用の内訳を把握しておく必要があるでしょう。
小学校受験にかかる費用を知りたい方は下記記事を参考にしてみてください。
小学校受験にかかる費用の具体的な内訳やその金額は?

小学校受験の内容の詳細は学校によって大きく異なる

ここまで小学校受験の内容やそのメリットとデメリットについて説明しましたが、いかがだったでしょうか。

私立・公立・国立、どの小学校もそれぞれ良さがあるので、どの小学校がいいのかを判断することは難しいでしょう。
小学校受験するかどうかなど、お子さんの将来に関わる大切なことは、しっかりと家庭で話し合って決断してください。

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